古都チェンマイは、日本人から見ると不思議がいっぱいで宝物が
眠っている町です。
ブンシローはごく最近、チェンマイの魅力を、また一つ発見しました。
京友禅を思わせる麻製の反物を発見したのです。
まずは写真をご覧ください。
きっとあなたはチェンマイの無名の画工の技術に感嘆の声を
発せられることでしょう。
反物の用途を考えるとともに、チェンマイと京都との共通点に
ついても考えてみました。
最初の1個目の反物、花と魚模様の麻の反物を購入
ブンシローは山岳民族の刺繍古布を用いて作った洒落た鞄、リュックを売っている店
に入ってみました。
店の奥の方に反物が積み重ねてあった。
そこで下の写真の反物を発見。
幅36センチ、長さ4メートルの麻無地の布に睡蓮、ランの花、特定でき
ない熱帯の花3個、魚2個,そして鶴の絵が描いてあるのです。
麻布は手織りで、絵はすべて手書きです。
作家の一点ものです。
店の女主人の説明では「これを描いた人は遠くに引っ越し、どこに住んで
いるかわからない」とのことでした。
買って帰り、このチェンマイ友禅を2日間、じっくり鑑賞したのです。
観れば見るほど目を楽しませてくれます。
ブンシローの弟は京都の友禅染作家です。
弟は花の絵を得意としています。
弟の手描き友禅は有名デパートでは着物一枚が100から200万円で
売られれているとのことです.
友禅作家である弟の花の絵に匹敵する美しさであると思ったのです。
あの店の奥の棚に積んであった反物の中に同種のものがあるに違いない。
再度の来店を決意したのです。
2回目の訪問、青地に睡蓮、緑地に魚の反物を購入
「ありました。ありました。」
同じ画家が描いた反物が12個あったのです。
鮮やかな青に美しい睡蓮、緑に可愛い魚模様の反物が目に飛び込んできたのです。
迷わず、この2個を買いました。
下の写真をご覧ください。
地味すぎてあまり興味を感じなかった残りの10個の反物ですが、念のために
写真を取っておきました。
買った二個の反物の鮮やかな青と緑の色に惹かれたのですが、化学染料の鮮やかな色
に少々、飽きてきたのです。
写真に撮ってきた残りの10個を見たのです。
生地に染めた濃い紫と薄い紫の反物に、この画家得意の睡蓮の絵が描いてあります。
草木染に違いない、この紫は。
写真を見続けているうちに、この紫の反物こそ、この画家の最高傑作だと思える
ようになったのです
3回目の買い物、 紫地に睡蓮模様の反物を購入
まずは下の写真をご覧ください
濃紫地反物は長さ6m、薄い紫地は7mです。
薄い紫の反物を着物に仕立てて、ファッションモデルに着せてみたら、
さぞ見栄えがするだろうとも思いました。
濃い紫の方は、落ち着いた草木染と堂々たる睡蓮が素晴らしく、
一番気に入っています。
前回、来店の時、この素晴らしさを見落としていた、自分にあきれ返っている次第です。
今回の来店では、紫の反物二つと、前回買った青地に睡蓮の反物と同じものが
あったので、これも買いました。
そしてもう一つ蝶に花の反物も一つ買いました。
チェンマイ友禅反物7個の用途について
☆紫地に睡蓮の花を描いた反物2個は和服が最適、洋服でも良い。
☆緑地に魚模様を描いた反物は寿司屋、日本料理屋の暖簾に最適。
☆蝶に花の反物は額に入れて飾りもの。
☆青地に睡蓮の花を描いた反物2個は暖簾もしくは額に入れての飾り物。
☆無地に花、魚、鶴模様を描いた反物は花4個を合わせての洋服、魚と鶴は額に
入れての飾り物。 以上のように考えてみました.
京都とチェンマイの共通点
☆京都は1000年の都、チェンマイは700年の都です。
☆両方とも山に囲まれた盆地に位置し、中央に大きな川、
鴨川とピン川が流れています。
☆京都に比叡山あれば、チェンマイにはドイステープ山があり、
両方とも頂上に由緒正しい寺院があります。
☆両方とも歴史の古い寺院が多い。
☆両方とも、「京美人」、「チェンマイ美人」という名称がついている。
☆両方とも伝統工芸品が有名。京都に西陣織あれば、
チェンマイには絹織物、銀細工品あります。
☆両方とも国際観光都市。京都の年間外国人宿泊者数は353万人、
チェンマイの年間、外国人観光客数は280万人。
以上の点からブンシローは考えました。
チェンマイに友禅染に似た反物があっても不思議はないと。
そして、もっともっとチェンマイの魅力を探してみようと考えたのです。
最後にブンシローの感想―――チェンマイと京都は、これだけ共通点が多いのに
姉妹都市、友好都市の提携がないのは不思議。
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