上の写真はチェンマイの草木染作家のティチッチャイさんが自作の手織りシルクストールについて説明しているところです。
ブンシローの弟は京友禅染めの作家で、妹は草木染作家であるので、昔から伝統工芸品には興味をもっていました。
チェンマイで日本の伝統工芸品に類似した作品を発見でき,感慨深く思っています。
チェンマイで反物に手描きの絵を描いた品を発見し、ブンシローは『チェンマイ友禅』と名付けました。
古都チェンマイで「チェンマイ友禅」反物7個を買う
そして、約1ヶ月前にチェンマイでタイ人の優れた草木染作家と出会うことができたのです。
チェンマイの手織り、草木染作家ティチッチャイさんとの出会い
ブンシローが散歩の途中でガラス窓からティチッチャイさんの工房を覗いているとティチッチャイさんが出てきて招き入れてくれて、作品を見せてくれたのです。
工房の中は絹糸、コットン糸、草木染用の材料そしてティチッチャイさん自作の作品が足の踏み場に困るほど雑然と並べてありました。
下の写真は工房内部の様子です。
ティチッチャイさんは「タマサート大学(日本の東大、京大に相当する有名大学)で手織り、草木染めについて教えたことがある」「最近、メキシコの雑誌社の取材を受けた」「ハリウッド の女優も工房に来たことがる」等の自己宣伝をした後、自作の素晴らしい作品を見せて説明してくれたのです。
ブンシローは長年探し求めていたタイの伝統工芸品作家に出会えて感激し、熱心に拝聴し、写真も撮らせてもらいました。
チェンマイの草木染工房の名称はファイソーカムです。
下の写真はティチッチャイさんの草木染工房ファイソーカムの場所を示す地図です。
チェンマイ草木染工房ファイソーカムでの買い物案内
小売りもしていますが、卸売りが主なる業務です。
カタログ通販のヤッコマリカルド社とも取引しています。
ティチッチャイさんは手織り、草木染業界では有名人のようで、大口の得意先を抱えているようです。
ブンシローが1回目、2回目に取材に訪問した時は暇な時で1時間半も時間を割いて丁寧に説明してくれました。
3回目に訪問した時には、大口の注文が入ったらしく助手2人を使って忙しそうでしたので、2つほど質問して早々に引き上げました。
小売販売用の店員を雇ってはいないので、忙しい時は手早く、買い物をする必要があります。
営業日でも店に錠がかかっていることも多いですが、電話をすると来てくれます。
電話番号は0949784628です。
ティチッチャイさんとは英語で話せます。
下の写真は工房の入り口です。
左側の藍染長袖シャツ、ズボンの値段は2つ合わせて5000バーツ(1万9000円)です。
右側のバッグは2000バーツ(7600円)です。
写真の左側の藍染上下を着て、右側の藍染バッグを肩にかけて日本の街中を歩けば周囲の人の目を惹きつけるのは確実でしょう。
チェンマイの草木染工房ファイソーカムの作品
伝統的デザインの手織りシルクストール
見出しの写真のティチッチャイさんが見せているストールの拡大部分をご覧ください。
ナーガ(インド神話に起源をもつ蛇神)をもとにした伝統的な伝統的なデザインのシルクストールです。
ティチッチャイさんが3ヶ月かかって作り上げた作品です。
値段は3万バーツ(11万4000円)。
日本人好みの紬ストール
伝統的なデザインのシルクストールは、あらたまった場での着用に適していますが、上記の紬糸から作られたこのストールはカジュアルな場での着用に適しています。
紬糸のストールはラフな感じで親しみやすく、日本人好みだと思います。
値段は1万バーツ(3万8000円)です。
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カイガラムシの分泌物を用いた赤いバッグ
カイガラムシの分泌物で糸を赤色に染めるということは知っていたのですが実物を見るのは初めてでした。
下の写真はティチッチャイさん作成のカイガラムシを使て赤色に染めたバッグです。
黄色は果実を使て染めたとのことです。
値段は2500バーツ(9500円 )。
さらにティチッチャイ さんはカイガラムシの分泌物を小型の石臼の中に入れてつぶす作業も見せてくれました。
下の写真はカイガラムシが小枝に分泌物を巻き込んだものです。
草木染工房の渋い感じのストール
日本民芸館の展示会で賞をもらったブンシローの妹の草木染紬をみたことがあるのですが、ティチッチャイさんの草木染のストールも金賞をもらえるような出来栄えであると思ったのです。
中間色を用いて渋い感じを出しているこのストールは日本人好みの作品であると思っています。
値段は1万バーツ(3万8000円)。
紬糸製の藍染ズボン
紬糸で作ったシルク製のズボンという珍しい作品も見せてもらいました。
値段は1万2000バーツ(4万5600円)。
まとめ
ファイソーカムは超ミニなSPA(企画から生産、販売を一体して行う製造小売業)です。
手織り、草木染衣服では前回、紹介したunique space の物が優れていると思っていたのですが、今回知ったファイソーカムの物のほうが一段と洗練されていると思いました。
店の前に商品を展示してないと小売りもしてくれるとは思わないし、忙しい時にぶつかると少ししか相手にしてもらえないし、店の中は倉庫のようで気に入ったものを探すのに苦労しますが、数々の困難を乗り越えれば他では得られない価値ある商品を手に入れることができる工房兼販売店です。
手織り草木染の優品を手に入れるためには少しばかりの障害も辞さない覚悟がある人におすすめの店です。
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